白杉のおばあちゃんに教えてもらった、常吉の昔のお話。(そのまま引用させてもらいます)
あの平地(上常吉)の地蔵さんの石を切り出しましたとこは、いまだに残っています。あの安田いう所、府道から直線で五百米ほどいった所です。
昔のことだで三百人くらいの人が、葛みたいなものでしばった原石を引きずって、田んぼを運んだんです。昔は田んぼを引きずったいいますな。
田んぼを、どうど、どうどと引きずったといい伝えています。
三百人くらいかかりましたで、昔のことだで炊き出ししまして、焼飯や、酒は飲みほうだいと。まあ信者の人がですな、
「わたしも出さしてもらいます」
「わたしも出さしてもらいます」
いうようなことで、与謝郡の方からもきたんですわ。
一日に百人位は、ぞろぞろ、ぞろぞろして、原石を出すのにかかっとったんです。
平地の地蔵さんまでいうと、千米あります。
そいつを、一日に百米出るだか、百五十米だか、わからんけど、田んぼの中を引きずって、平地まで持っていって、あそこで、鱒留(峰山町)の石工さんが刻んだ、と、台石に記されています。
(上常吉 鈴木 繁男)
0 件のコメント:
コメントを投稿